Leafソフト制作のゲーム「痕 -きずあと-」の感想を書きたいと思います。 ※プレイ時間目安:15~20時間
・感動・・・7
・ハマり度・・・10
・キャラ・・・9
・音楽・・・9
・CG、演出・・・8
・総合・・・9
始めは、日常シーンがゆっくりと進むのかなと思いましたが、1時間もせずに、物語は不穏な感じになっていって、引き込まれます。その不穏な雰囲気はどことなく「月姫」に似てるところがあります。昼は日常シーンでも、夜になり、主人公が眠ってから、なぜか自分が化け物になっていて殺戮を繰り返すという謎の悪夢を見るというところなんかほんと似てました。
無駄なシーンもなく、テンポよく話が進みますし、何といっても不気味な雰囲気が漂う世界観に入り込んでしまいます。
短所というか、短くもよく纏まってるとも言えるかもしれませんが、かなり短いです。謎がだんだん分かってきて、「お、面白くなってきたな。」と思ってきたと思ったら、話がポンポン進んですぐにエンドみたいな感じでした。最近プレイしたひぐらしのなく頃にがめちゃめちゃ長編だったのもあるかもしれませんが、凄く短く感じられました。
後半になるにつれて無理やり話をまとめにかかってるとかそんな事はなく、物語は面白かったし綺麗にまとまっているのは良いと思いますが、キャラ一人一人について掘り下げて語られるとか感情移入する要素は薄かったですね。
攻略サイトによると、攻略順は千鶴→梓→楓→初音ちゃんの順番なんですが、千鶴さんと梓を攻略した時点で事件の全体像は大体見えちゃいます。その後は過去に関わる話になってきます。面白さのピークとしては千鶴、梓ルートあたりが一番面白かったですが、確かに攻略順序としては、過去の話は後の方がいいかもしれませんが、まあ好きに攻略してっても問題はない気はします。ただ、割と選択肢は多いので攻略サイトみないとルート攻略もちょっと問題かもしれません。
ちなみに、リメイク版で追加された高砂六花シナリオはけっこう面白かったですし、本編のヒロインたちよりいくらかボリュームはありました。
主要キャラ紹介
・柏木 千鶴
主人公の従姉妹にあたる女性で、四姉妹の長女。去年の春に大学を卒業したばかりだが、扶養者である主人公の父親が亡くなったために、必然的に由緒ある柏木家の家長になってしまう。
つややかな長い黒髪で、仕草や性格も可愛らしい、とても穏和な女性。主人公の憧れの女性でもある。
・柏木 梓
四姉妹の次女。勝ち気で負けず嫌い、責任感の強いしっかり者。
だが、短気で単純、おまけに暴力的という三要素を持ち合わせており、主人公とは他愛ないけんかを繰り返す。
・柏木 楓
四姉妹の三女。物腰の静かな大人しい少女。
人と接するのが苦手なのか、主人公が訪れてからというもの、ほとんど言葉を交わそうとしない。
・柏木 初音
四姉妹の四女。まだあどけなさを残しているが、テレビCMのタレントとしても通用するほど可愛らしい。
主人公を「お兄ちゃん」と慕っており、おっとり穏やか、優しく控えめ、そして甘えん坊と、まるで理想の妹を絵に描いたような女の子。
・高砂 六花
主人公が駅前で出会う少女。礼儀正しく気立ても良く家事は万能。
基本的にはできたメイド。ただし、ひたむきすぎる性格と、低い身長が台無しにすることも多い。
なにか目的を持って、この地に来たようだが……
主人公含め、あんま際立ってたり濃いキャラってのはいなかったんですが、なんといっても初音ちゃんでしょう。結構珍しい気がするんですが、声優さんが非公開なんですが、初音ちゃんの声がキャラに似合いすぎてて可愛すぎました。性格もまさに妹の鏡、天使です。
後は梓みたいに男勝りだけどたまに女の子っぽい可愛さもあって、しかも主婦でしっかり者、そしておっぱいでかい。かなりハイスペックですし、好きですね。
それ以外は特にこれといった印象が残るキャラはいませんでした。「そもそもこいつ立ち絵で出てくる意味あんまりなくね?」みたいのはいましたけど。
こいつとか↓なんかこの一枚割と好き。
OPが非常に良かったですね。曲自体も雰囲気が出てて良かったですし、ゆずソフトもそうですが、Leafの作品はOPがアニメーションというはいいですよね。
BGMも雰囲気に合っていてよかったと思います。
僕がやったのは2009年発売のリメイク版で、無印は1996年発売ですから、相当昔ですよね。そんくらい前なら古臭さを感じずにはいられないと思いますが、リメイクの方は非常に綺麗です。癖もないですし、今やってもなんら違和感はないと思います。
この↑千鶴さんの目が赤いバージョンはかっこよくて「おっ!なんかこれ面白そうだな。」と思わせてくれたお気に入りです。
バトルシーンは、バトルシーンの演出とかはまあ、可もなく不可もなくって感じでしたが、それよりも雰囲気重視だと思いますのでこんなもんかなって感じでした。
予想以上の短さにびっくりしてしまいましたが、確かにまとまった面白い作品でした。ただ、上でも書きましたが、感情移入とかあんまりなくて感動とかも薄いので、その辺にはあんま期待しない方がいいかもしれません。
OP↑