minori制作のゲーム「ef」の感想、紹介記事を書きたいと思います。 ※PS2で全年齢版あり、プレイ時間目安:35~40時間(first、latter合わせて)
・感動・・・10
・ハマり度・・・8
・キャラ・・・9
・音楽・・・10
・CG、演出・・・10+
・総合・・・10
アニメ化もしている、minoriの名作「ef」。ネットで中々有名なこの作品。
始めてやった時はビックリしたんですが、この作品は「群像劇」というジャンルになっていて、普通のエロゲー(アドベンチャーゲーム)とはかなり違った感じになっています。
なんだか映画を見ているような感じに近い気がしました。
この作品は5人の男女の物語をそれぞれの視点で描いたものなんですが、一つ一つの物語は独立して完成しているようで、それぞれが何らかの形で関わっているのが段々とわかってきます。
物語の内容自体は特別驚くようなものではなく、割と平凡(特に前半)なんですが、このゲームの魅力は、
「かなり細かい演出、美しいBGMとグラフィック、緻密な心理描写」に違いないと思います。
これらが物語をより素晴らしいものに引き立てている印象を受けました。
もちろん、ストーリー自体もいいんです。
前編の方は、「まあ、けっこういい話かな。」というくらいでしたが、後編の方は話の内容もけっこう重くなりますし、感動も大きくなってきます。
この物語のクライマックスを飾る、火村夕と雨宮優子の物語から、バラバラだったピース埋まっていき、段々真相に近づいていくんですが、ここからは本当に面白いし、感動します。
特にラストの感動は非常に秀逸。
美しい音楽とCG、そしてキャラクターの想いと言葉に鳥肌が立ちました。
とても悲しい物語ではあるんですが、鬱になるような感じではなく自然と前向きになれるような、心温まるメッセージ性がある物語でした。
ヒロインたちが可愛くても萌えるのももちろんあるんですが、この物語のキャラクターたちは、漫画家、小説家、音楽家、画家などを目指していたり好きだったりと、芸術肌の人間が多いのはとても特徴的で、見所でもあります。
少々癖がある性格のキャラも割といるんですが、見ていて不快になるような感じではなく、「こういう奴もいるんだー。」って感じでどちらかというと、見ていて面白い癖です。
また、性格はそれぞれ全然違うんですが、ヒロインはみんないい娘ですし、各物語の主人公たちもあまりへタレないですし、好印象を持ちやすかったです。
上にも書きましたがこの作品においては「音楽、CG、演出」。これらが一番の魅力だと思います。
ありがちなシーンだとしても、緻密な演出と、美しいグラフィックと音楽によってそのシーンの引き立てる。とにかく「見せ方が上手い」と思いました。
CGの多さは半端じゃないです。(普通のエロゲの10倍くらいはありそう)
普通のエロゲだったら、キャラの立ち絵が入れ替わるだけのような会話のシーンでも、場面に合わせてCGは変わりまくります。
キャラ絵も可愛いんですが、やはり背景の美しさがより目を引きましたね。
そして美しいグラフィックに美しい音楽、特にヴァイオリンが素晴らしい。
言葉とはまた違い、そのシーンの感情が伝わってくるような演出は本当に素晴らしかった。
既に書いてますが、とにかくこの作品は「CG、演出、音楽を駆使した見せ方が上手い」です。
グラフィックの美しさ、演出の凄さで言うと、「魔法使いの夜」には及ばないかもしれませんが(それでもトップクラス)、「そのシーンを引き立てる見せ方の上手さ」は私がやってきた作品中一番だと思います。
以下の要素を求める人には特におすすめしたい作品です。
・感動
・音楽が良い
・CG、演出が良い
デモムービー↑
ちなみにこの作品には「天使の日曜日」というファンディスクがあり、各ヒロインのアフターストリーと「もしあの時、こうなったいたら。」という「if」の物語が収録されており、本編を楽しめた人は満足できる内容になっていると思うので、本編をクリアしたら是非こちらもおすすめです。