フロントウイング制作のゲーム「グリザイアの果実」の感想、紹介記事を書きたいと思います。 ※PSP、PSVITAで全年齢版あり、プレイ時間目安:果実が30~35時間、迷宮が15~20時間、楽園が15~20時間
・感動・・・10
・ハマり度・・・10
・キャラ・・・10+
・音楽・・・10+
・CG、演出・・・10
・総合・・・10+
前々から良い評判が良く、プレイしたいと思いながら、グロがきついという話もあり、中々手を出せずにいたこのゲーム「グリザイアの果実」。
まず、学園には主人公含め、ヒロイン全てが何かしらの暗い過去を秘めていて、全員で6人しかいないという設定が面白いと思いました。
また、懸念だった「グロ、鬱はそれほどきつくはないかなあ。」という感じです(表現では確かに多少ありましたが)。
ルートによって、確かに話はかなり「重い」のですが、私が恐れるCGなど、視覚に訴えるようなグロは皆無でした。
物語の内容は期待を裏切らない、素晴らしい作品でした。共通ルートは長くて、ギャグ中心で結構笑える場面も多いです。(下ネタ多いですが)
個別ルートに入ると、かなりシリアスになってきます。
全5ルートありますが、どのシナリオもそれぞれ良かったです、外れがありません。
特にマキナ、天音ルート(攻略順は天音をラストにするのがおすすめ)は内容が過激で重いですが、その分感動、引き込み度も非常に素晴らしい。
二部である迷宮の雄二過去編は雄二の最強足る由縁を知る事が出来る彼の凄惨な過去を描いており、ハマり度も抜群ですし、完結の楽園は否定的な人も多いようですが、僕的には満足な終わり方でした。
雄二によって救われたヒロイン達が今度は雄二を救う為に力を合わせるんですが、果実の話から既にヒロイン達への感情移入度がかなり高まっている為、「あんな辛い経験をしてきたこの子たちが。。。」って感じでなんか心に来るものがありましたね。
↑このCGはなんか「少女達が行く・・・」って感じで好きです。楽園編からはヒロイン達の活躍に注目です。
また、何かと雑学も学べるのもちょっとした魅力です。
主要キャラ紹介
・風見雄二
雑然とした社会から切り取られたような平和な学園に、ある日突然やってきた転入生。幼い頃に事故で姉を亡くし、両親と死別して以降の詳細な経歴は不明だったが、現在はドイツ人の養親に引き取られている。
口数が少なく、非常に落ち着いた性格をしているが、浮世離れした言動や行動が目立ち、いかにも“ワケあり”な部分を感じさせる謎の男。
・榊由美子(CV:一色ヒカル)
主人公達が通う、私立美浜学園に設立当初から在学している女の子。父親は関東圏に強大な力を持つグループ企業の総帥であり、俗にいうお嬢様。
長い黒髪が似合う端整な顔立ちをしており、その仕草や言葉遣いからは育ちの良さを感じさせるが、他者との関わりを疎んでいるようなところがあり、必要に迫られない限りは一人で行動することが多い。
・周防天音(CV:雪見そら)
スラリと伸びる長い足と、たわわに実った大きな胸が目を引く女の子。学園唯一の三年生ということもあり、面倒見のいい姉御肌でみんなから慕われている。
しっかり者の印象が強く、主人公に対しても何かと世話を焼きたがるが、子供じみた悪戯や天然ボケと疑われる行動をとることもしばしば。実家が都内に本店を構える老舗料亭を営んでいる関係で料理には自信があり、家事は全体的に得意分野。
・松嶋みちる(CV:羽仁麗)
金髪ツインテールに天の邪鬼な言動がトレードマークな女の子。明らかに“ツンデレ”を意識しているところがあり、彼女の髪と言動はハイブリーチと日頃の訓練で成り立っていることから、嘘ツンデレ“UT”であると言える。
可哀想なくらいに勉強は苦手だが、明るく元気なところが彼女の持ち味であり、クラスのムードメーカー的な存在でもある。
・入巣蒔菜(CV:民安ともえ)
天真爛漫で自由奔放な女の子…という説明では明確な紹介にならないほど、つかみ所のない女の子。
一言で言ってしまえば“アホ”と表現できなくもないが、その言葉では片付けられない言動や行動をとることが多く、底の見えない恐ろしさがある。
その特異性は、彼女と話した人間のほとんどが、5分で“この子はヤバイ”と直感するほどである。
・小嶺幸(CV:岡村美佳沙)
その服装のせいで、初対面の人間からは必ず“メイド”として認識されてしまう女の子。だが、実際は歴とした美浜学園の学生であり、彼女のメイド服は周りの勧めで着用されているものである。
性格も外見の期待を裏切らず、真面目、穏和、控えめと、三拍子揃ったメイド気質を兼ね備えているが、少し冗談が通じないようなところもある。
まず、みんなヒロインはそれぞれみんなとても可愛いくて萌えれますし、それぞれ可愛いだけでなくて、一癖あって面白い。
ヒロイン5人の掛け合いというか、関係性が見ていて本当に面白いし、そういうのが日常シーンでたっぷり見れる事で、そのキャラがどんなキャラかが良く分かる上に、さらに個別ではそれぞれがどういう人生を歩んできたかが詳細に語られるので、一人一人が本当に近く感じられてもう好きにならずにはいられません。ほんとみんな大好きです。
ほんとみんな可愛いし面白いしで大好きなんですが、個人的には幸、蒔菜、一姫が大好き。(まあ、僕はロリコンなんでしょう)
メインヒロインじゃない、チョイ役のキャラも全体的にかなり濃くて、印象に残るキャラがとても多いです。
そしてなにより、主人公が非常に魅力的です。
万能、最強系の主人公なんですが、性格がなんとも言えない面白い性格してますし、ほんといろいろ最強です。
かっこいい名言も多数。
風見雄二の名言一部↓
「何もしないで終わるぐらいなら、間違っていたとしても行動を起こした方がマシだ。」
「過去はもう変えられない。だが未来は自分の手で変えることができる。当たり前すぎる言葉だが、悪くないだろ。そして『今』こそが『未来』だ。」
「そこにあるのが当たり前で、失ってみて始めて気がつく大切な物というモノが、この世にはいくつもある。それは『人』であったり『概念』であったり、様々だ。そんな様々な『当たり前』を大切だと気付いた時、人は少しだけ成長する。」
↑これは僕が作ったんじゃないですが、素晴らしい動画見つけました。グリザイアの素晴らしい名言を素晴らしい音楽と合わせて堪能できます。
BGMはシリーズ通して非常に良いです。サントラは買いのレベルですね。
また、EDがヒロイン一人一人違うEDテーマで面白かったです。
絵はいいですね。特に癖も無く、非常に可愛らしいです。背景も綺麗です。
演出については、残酷なシーン、シリアスなシーンの演出がとてもそのシーンの雰囲気を引き立てていて素晴らしかったです。
ストーリーの感動、引き込み、キャラの魅力(萌えと笑いが素晴らしい)と、非常に高レベルでした。そして、理由を上手く言葉に出来ないのですが、妙な中毒性がある作品です。
神ゲーと思える作品であっても、大体2、3年ぐらい経ったらまたやろうかなぁ。という感じになるのですが、このグリザイアシリーズについては1年半ぐらいするとどういうわけかまたやりたくなってしまい、僕が唯一、3週もしている作品です。
ボリュームも、プレイ時間が40~50時間くらい(迷宮と楽園いれれば70~80くらいいくかも)でしたので中々あります。
重い話が相当苦手人な人にはあまりおすすめできませんが、
以下の要素を求める人には特におすすめしたい作品。
・感動
・主人公最強
・ギャグが面白い
・キャラ萌え
・キャラが魅力的
・設定が面白い
・長い
OP↑
また、この作品はandroid端末でもプレイ可能です↓(体験版から、本編まで)
http://anigema.jp/main/game/123/
また、このゲームは、続編である「グリザイアの迷宮」と「グリザイアの楽園」があります。
この「グリザイアの果実」は単体でも非常に楽しめる作品ですが、プレイすれば恐らく続編もやりたくなると思いますので、果実→迷宮→楽園の順でプレイしてみて下さい。
また、アニメ化もしているんですが、一回目見たときは蒔菜ルートに納得がいかず、見るのを止めてしまったのですが、いい機会にもう一度見てみたら、その後の天音ルートから、迷宮、楽園はとても良くできていて展開もかなり良かったです。改めてグリザイアシリーズが大好きになりました。今思えば、果実の方で各ヒロインのルートしっかりやるなんてのがいかに無理ゲーなのかは分かっていたはずですし、そう考えると、スタッフの皆さんは上手くまとめたなと思います。
と言うわけでアニメもおすすめです。ゲームはかなり長いので、はじめての人はアニメからもアリだと思います。
以下の記事は僕が物語を通して考えたことです。(ネタバレは極力無し)興味がある方は読んでみて下さい。
このゲームを通して一番考えさせられたことは、「過去」です。
このゲームでは、主人公含め、メインのキャラは皆それぞれの「凄惨な過去」を持っていて、それに縛られています。
現実においても、僕が思うに、「全く過去に囚われていない」なんていう人はほとんどいないのではないかと思います。
僕自身、いじめられた経験や中学の部活の経験からかと思われますが、人から向けられる「悪意」とか「強制力」というものを感じると恐くて仕方がありません。
頭では「大丈夫、、、今はもうあのころとは違う。」ということは解ってはいても、もう体が反応してしまいます。
ゲームの中で主人公も言っていましたが、こうしたトラウマというものは、向き合うだけでも大変ですし、乗り越えるのはもっと大変で、ものによっては、ずっと治らないなんてこともあり、長期的に考えていく必要があると思います。
しかし、例え乗り越えることが出来ないとしても、そうした自分の「過去」にまずは「向き合い」、「受け入れる」ことは、より前に、より良い人生を送るためには欠かせないことなのだと、このゲームを通して、改めて実感しました。