AUGUST制作のゲーム「夜明け前より瑠璃色な」の感想、紹介記事を書きたいと思います。 ※PC、PSP、PS2で全年齢版あり、プレイ時間目安:35~40時間(FD入れると+20時間)
・感動・・・10
・ハマり度・・・9
・キャラ・・・10+
・音楽・・・9
・CG、演出・・・9
・総合・・・10
AUGUSTの人気を確立させた第四作目、「夜明け前より瑠璃色な」。
このゲームはですね、僕がエロゲ始めてまだ一か月くらいの時にプレイしたのが最初なんですが、もう3回やってしまう程に最高!神ゲーです。
初めてやったときも最高のゲームでしたが、AUGUST作品を一からやり直して、改めてこの作品やりましたが、やはりこの作品でAUGUSTはグンッと格段にレベルアップしたのは間違いないと思います。
まずシナリオ、個別ヒロインルートはまあまあ面白いし話もそれなりに感動します。
ただ、この段階での評価なら「前作よりちょっとよくなったかな。」というレベルでした。
しかし、そのうち一人は他の個別ヒロインルート全員攻略すると解放されるんですが、ここからはSFの要素も入ってきて、めっちゃ面白いし、テーマも深く、感動も大きくなってきます。
特にフィーナ真ルートである「夜明け前より瑠璃色な」ルートはもう最高!話のスケールがめっちゃでかくなってなんだか壮大な気分になってきます。
二人の恋の話から世界平和の話になってきた時は「すげー。。。。。」とバカみたいに感心してしまいましたね。
そして、キャラの言うことがいちいち深い。めっちゃ教養になることが盛りだくさんで「一番教養になる作品」といったら、「車輪」「CLANNAD」を推してこの作品を一番に挙げたい。
それだけ本当に大切なことを多く勉強できる物語です。
話自体が数段レベルアップして、面白いのもそうなんですが、キャラの魅力についてはもう半端じゃない程レベルアップしました。
ただ、ここで強調して言いたいのは「萌え」じゃないんです。
「AUGUSTって言えば萌えじゃん。」って思うかもしれませんが、それは実際そうだとも思いますし、今作も普通に萌えます。
しかし、萌えに関してなら過去作の「プリホリ」や「はにはに」の時点でその魅力は確立してたと思うんです。
しかし、「キャラの内面やそのかっこよさ」については正直今一つだった気がするんですが、今作はそんなことはない!
確固とした信念を持ち、言うことやることがかっこよくて、AUGUSTの売りである萌え要素を置き去りにするほどにそのかっこよさに魅せられました。
言ってしまうと、一人はメインヒロインのフィーナです。
誰かと比べる訳ではありませんが、可愛いだけでなく、凛々しいかっこよさを持つフィーナはただの恋して悩む可愛い女の子とは比べものにならない程の魅力があります。
一部、フィーナ姫の素晴らしい名言を紹介↓
「後悔するかしないかは、後になってみなければ分からないわ、悩んだら、後悔しないと思える道を行くしかないと思うの。」
「理想が無ければ人は動かせないわ。それに、挫けそうになった時、人を支えるのも理想よ。」
「周囲の意見に耳を傾けることは、もちろん大切です。ですが、自分の中にある譲れないものまで周囲に任せてしまっては、真実を見失うこともあります。」
もう一人は名前は明かせませんが、この人物は私の中で神にも等しい存在で、「〇〇様」と様付しないと気が済まないほど魅力的で尊敬を通り越して「崇拝」に値する人物です。
とにかく、今作のキャラからは、人間として尊敬してしまうようなキャラに人間的、人生的に大切な事を色々と教えて頂きました。
音楽も非常にレベルアップした要素の一つに間違いありません。
正直な感想、前作までのAUGUSTの音楽は「お世辞にも良いとは言えない。」ぶっちゃけ結構しょぼいと思っていましたが、今作は一味違う。(この後もAUGUST作品の音楽はどんどん良くなっていきます)
まず、OPがかっこいいし、物語が楽しみになってくるようなOPでしたし。BGMも穏やかな雰囲気のものだけじゃなく、シリアスなシーンでも上手くその雰囲気を醸し出していて非常に良かったです。(FDの-Moonlight Cradle-でなんかさらにBGMのクオリティが上がってる)
絵は、そりゃ可愛いです、萌えます。背景なんかもちょっと綺麗になった気がします。
AUGUST作品は「次どうなんの次!?」って感じよりか、割とのんびり楽しむ系なんですが、ちょいちょい、「ん、今のシーンは?」という感じの演出が上手かったと思います。
主人公だけでなく、ヒロイン、サブキャラへの視点の切り替わりも上手く、とても自然な感じで、感情移入できる点も良かったです。
自信を持って万人におすすめしたい作品。
個別ルートは人によっては「あんまじゃね?」「普通じゃん。」って思うかもしれない、しかし、急がないでもいいからラストまでいってみて欲しい。
特に以下の要素を求める人にはおすすめしたい作品。
・メッセージ性が強い
・キャラが魅力的
・キャラ萌え
・安定
・SF
OP↑
人気作で、いくつかヴァ―ジョンが出ていますが、買うなら個人的にはエロありの無印よりエロ無しの追加シナリオが収録されている『夜明け前より瑠璃色な 〜Brighter than dawning blue〜』がおすすめです。
「可愛いヒロインのHシーンは見たい」と思うかもしれませんが、それも推して全年齢の『夜明け前より瑠璃色な 〜Brighter than dawning blue〜』(PS2、PSP、PC)をおすすめしたいです。
夜明け前より瑠璃色な 〜Brighter than dawning blue〜 ダウンロード版
そして、本編が終わった方は敢えて「必ず」という言葉を使いたくなるほどに、
FDである『夜明け前より瑠璃色な -Moonlight Cradle-』を買ってプレイすることをおすすめします。
夜明け前より瑠璃色な Moonlight Cradle ダウンロード版
内容は各ヒロインの後日談(言っちゃ悪いがこれはおまけ程度)、そして「シンシア」という新キャラのルートがあるんですが、これが半端じゃなく素晴らしい。
その一つのルートのために買ったと言っても過言じゃないです。
以下の記事は私が物語を通して考えたことです。(ネタバレは極力無し)興味がある方は是非読んでみて下さい。
この作品は本当に僕の中では「最高の教養ゲー」であり、学ぶことがあまりにも多いんですが、ここではその中で学んだことの一つ、何でも、「物は人の使いよう」ということを話したいと思います。
当たり前のことですが、道具を作り出すのも、使うのも私たち人間です。
ゲーム中でも「戦争を起こすのは道具ではなく、人」という言葉ありますが、どんなに「危険なものは作らないようにしよう」「便利で暮らしやすい社会のため」と作り手が想い、作ったものであっても、使い手が使い方を誤れば、本来なら素晴らしい物であるその道具も、たちまち一つの兵器とか凶器になり得てしまいます。
身近な例えだと、包丁なんて言うのは、料理をより美味く、効率よくするものですが、それを食材ではなく、人に向ければ凶器ですし、空き瓶とか食器だって同じです。
今は「道具」の話をしていますが、私は法律、ルールだって同じだと思います。人が作っている以上、人のためにあるものであるはずですが、その使い方を誤れば、人を縛り、不幸にするものになります。
最近だと「児童ポルノ禁止法」の改正案なんてほんとそうだと思います。
簡単に言うと、「健全な青少年の育成のために不健全な物を無くそう」みたいな動きです。
この案が通ったら、アニメや漫画、そして私が大好きなエロゲーの「創作活動を萎縮」に繋がる危険性もあり、僕としても「ふざけんのも大概にしろ」って感じの法案です。
仮にこの法案が成立したら冗談抜きでこんなことになるかも・・・↓
ほんと、どんなものでも使いよう、考えようで最高にもなり最悪にもなるのは確かだと思います。
身近なところだと包丁とか瓶なんかは、凶器として使えば十分人を殺しうる物です。
だからこそ、一人一人がその「もの」をどう使うか、どう考えるのかっていうのが本当に大切になってくるんだと思います。