F&C制作のゲーム「こなたよりかなたまで」の感想、紹介記事を書きたいと思います。 プレイ時間目安:10~15時間
・感動・・・9
・ハマり度・・・8
・キャラ・・・8
・音楽・・・9
・CG、演出・・・8
・総合・・・8
この「こなたよりかなたまで」というゲームは私の好きなライターの一人、「健速」さんの出世作です。
主人公が末期癌という重い設定で、「残り少ない命、残される大切な人たちのために日々をどう生きるか。」
その中での主人公の苦悩、決断や他人事とは思えず、とても感情移入できます。
ストーリーはかなり短いので、「もう終わっちゃうんだ。」っていう感はありましたが、無駄な描写はほとんど無くて、これはこれでと良かったのかとも思います。
引き込ませるような面白さがある作品ではなく、生きている私たちとは切っても切れない関係にある「生と死」。
「どう生きて、どう死ぬか」この問題に正面から向き合い考え続けた主人公から何を得るか、というのがこの物語の肝だと思います。
キャラは皆可愛いのですが、やはりストーリーが短いためか、あまり一人のキャラに対し、あまり深くは追求しません。
ヒロインは可愛いので、萌えはあるにはあるんですが、何よりシナリオ重視な作品だと思うので、あまり萌えの方には神経がいかなかったですね。
BGMも悪くないですが、、、OP、EDが非常に素晴らしい。プレイ後に聴くと、その良さも倍増って感じです。
割と古い作品なので、絵もそこそこ古さを感じさせはしますが、個人的には好きですね。キャラ可愛いですし、背景も綺麗だと思います。
上でも書きましたが、やはりこのゲーム一番の魅力は主人公の「死と向き合う姿勢」で、そこから何かを学べるでしょう。
以下要素のを求める人には特におすすめしたい作品です。
・メッセージ性が深い
・短い
OP↑
以下の記事は私がこのゲームをやって考えたことです。(ネタバレは極力無し)興味がある方は是非読んでみて下さい。
私たち人間全てが逃れることができない、いずれは訪れるであろう「死」。
誰でもそうだとは思いますが私はいつかは自分は死ぬであろうことを知っています。
しかし、普段はそんなことは気にしませんし、たぶんそういう人は多いんじゃないかと思います。
しかし、「あなたはあと〇〇日後には死ぬ。」という風に、最期の時を定められてしまったとしたら、きっとそのことを意識せずにはいられないでしょう。
「後、これくらいで自分は死ぬ。」なんてことを知ってしまえばとても平静ではいられないと思います。
そんな「死」を宣告された主人公の迷い、決断はからはとても学ぶべきことが多いです。
そして私が学んだことは、たとえ、「死」を宣告され、生きることができる時間が短いとしても、そのことに振り回さらず、「あるがままに生きる。」ことが大切なのだと思いました。
もちろん、口で言うのは簡単で、生きていれば、様々なしがらみがあるでしょうが、「どんな状況であれ、あるがままに生きること」、それこそが人として最も自然で、美しい姿であるということを教えられた気がします。