Purple software制作のゲーム「ハピメア」の紹介、感想記事を書きたいと思います。 ※プレイ時間目安:20~25時間
・感動・・・9
・ハマり度・・・9
・キャラ・・・9
・音楽・・・10
・CG、演出・・・10
・総合・・・10
設定自体少し変わってて面白いです。夢と現実を行き来して、主人公と過去とか、悪夢の正体とかいろんな謎が見えてくるという感じなんですが、序盤から無駄がなくてテンポよく話が進んでいくのでダレる事がないすいすい読み進められます。
基本的には夢の中のシーンと現実のシーンを順番に繰り返していく流れなのですが、段々と互いに入り乱れてどっちがどっちだか分からなくなってくる面白さがあります。
そうなってきてからはほんと面白くなっていくので、どんどん読みたくなるんですが、よく読んでいないと理解が難しくて、何がどうなっているのか分からなくなってくると思うので注意です。(まあ、注意して読んでてもよく分からない時もありますが。)
そんな感じでシナリオはかなり面白いんですが、一部日常シーンが続くシーンがあるんですが、そこだけは微妙でした。日常シーンを続けるならギャグなり萌えなり欲しかったし、無いならないで、もう少し短めにして欲しかったなと。ここは唯一の不満点ですね。
攻略順は、弥生か景子→咲→舞亜→有栖の順が一番よいかと思います。とりあえず咲、舞亜、有栖と核心に近くなっていくので弥生と景子は先の方がいいでしょう。
シナリオの面白さも大体↑の順で面白くなっていって、ラストは中々感動できます。本編のラストも良かったですが、個人的にはFDのラストは感動しました。舞亜ちゃんにやられました。
主要キャラ紹介
・内藤 透
“明晰夢” を見続け、夢の中でも意識がはっきりしているおかげで四六時中だるそうにしている青年。
その明晰夢の原因とも言えるトラウマと向き合い、対外的にも内面的にも改善の兆しを見せているのだが、しかしまたその向き合うことに捕らわれ始めている。苦労性。
・鳥海 有栖(CV:北見六花)
透の夢の中に現れる女の子。夢の中を渡り歩くだなんてそれこそ夢みたいなことを言っているけれど、それが本当か確かめる手段は無い。
色々知ってそうで知らない、もどかしい言動が多い。ただ、透の味方であることは確か……だと、思う。
・蓮乃 咲(CV:青山ゆかり)
透たちの幼なじみ。昔は素直な良い子だったのに、ある時期を境に透の妹になって、兄を手練手管で絡め取る怖い子になってしまった(透談)。
なにより恐ろしいのはその手段が半分無自覚だということで、お兄ちゃんはいつも困ってます。経緯が経緯なのでブラコンとはちょっと違う。
・弥生・B・ルートウィッジ(CV:風音)
透の先輩で科学部部長、帰国子女。名前の通りハーフで、見たとおり日本人離れしたスタイルを持っている。
その見た目に騙されるなかれ、いつも計算高く振る舞っている――と自分では言っているけれど、実際はほとんど勘に頼ってると透は思っている。それでもその笑顔の裏で何を考えているのかは分からない。
・平坂 景子(CV:青葉りんご)
咲の同級生で透の後輩、学園長の姪。言葉少なで人をすぐ睨むように見るのもあって、あまり友人はいない。
趣味はギターで、時折駅前で歌っていたりする。冷めた振る舞いが多く、最初は透たちも遠ざけるけれど――?
・内藤 舞亜(CV:遠野そよぎ)
透の夢の中に現れた最悪のトラウマ。透が夢に囚われる原因、その張本人。
けれど明晰夢を見る限り、2度と姿を現さないハズだったのに――。
みんなそれぞれキャラは立ってますが、やはり一番の見所と言えば舞亜だと思います。最初のラスボス的な雰囲気を醸し出した登場。
他のキャラについては「たぶんこういう事だろうなぁ。」というのは大方予想が出来ても、舞亜の言動はとても読みづらく、何故そういう事を言ったのか、そういう事をしたのか、というのを考える面白さがありました。
そして、段々読み進めていって真意が見えてくると、最初は悪役っぽかった印象が段々変わっていったりしました。舞亜はメインヒロインではないかもしれませんが、ある意味一番重要な役割を果たしているような気がしました。
BGMは普通なのは普通ですが、良いのはとても良かったです。
OPは本編とFD共にハイクオリティです。純粋にかっこいいし、この作品の設定に合った不思議な雰囲気を出していてとても良かったです。
CGは結構最近のなので綺麗ですし、「夢の中」という不思議で幻想的な雰囲気も出せていてよかったですね。。
また、もしかしたら最近の作品では割と使われている演出なのかもしれませんが、なんて言えばいいんでしょう、背景をスクロールさせている、でいいのでしょうか?まあとりあえず、主人公の移動時にこんな感じで↓
「今歩いてます。」っていうのを演出してるんですが、この演出は「大図書館の羊飼い」にも見られましたが、なんかいいですね。臨場感が出るというか。
他にも海の波が寄せては返してる感じの演出が一枚絵よりもより海感が出てたし綺麗でした。
またその他にも、Alcotの「クローバーデイズ」でも見られた演出ですが、台詞の枠が画面真ん中下に固定されておらず、喋るキャラに合わせて動くというのも面白い演出です。(ちなみに設定で固定することも可能。)
さらに、このブログでも紹介している「サノバウィッチ」、「クローバーデイズ」、「あまつみそらに!」などの萌えゲーで見られる一枠の台詞の中でキャラの表情と体の動きの変化なども取り入れています。(先に挙げたものほど細かくはないですが)
ビジュアルノベルというのは基本的に部分は10年以上前から変わらない、一つの完成された媒体だと思うんですが、こう凝った演出みせられるとやっぱワクワクします。
Purple softwareさんはこれが初ですが、こういう細かい演出面でビジュアルノベルとしてより良い物にするために使える物は惜しみなく使っていくような姿勢は、僕が大ファンであるAUGUSTさんに近いものがありますね。素晴らしいです。
Purple softwareは今作が初でしたが、評判が良かったのも納得でした。これは面白いです。特に「夢」という割と変わった設定と、さっきも書きましたが細かい演出面でビジュアルノベルとしてより良い物にするために使える物は惜しみなく使ってるところがよかったです。(ちなみにエロも結構力入ってました。)
要素↓
・CG、演出が良い
・ミステリー
・設定が面白い
・雰囲気、世界観がいい
OP↑
FDがありますが、FDというより完結編なので、本編をプレイしたらこっちも必ずやった方がいいと思います。Wパックという本編とFDセットのが出てるので、これから買う人はそっち方が得でしょう。
DL版ではそれぞれ別個になっているようです。
ハピメア ダウンロード版(DMM)