light制作のゲーム「相州戦神館學園八命陣」の感想、紹介記事を書きたいと思います。 ※PSVITAで全年齢版あり、プレイ時間目安:30~35時間
・感動・・・9
・ハマり度・・・10
・キャラ・・・8
・音楽・・・9
・CG、演出・・・9
・総合・・・9
中二要素全開の、熱いバトルものを描くのが特徴のライター、正田崇さんによる「Dies irae」「神咒神威神楽」に続く3作目「相州戦神館學園八命陣」。
ある程度プレイしてみればわかりますが、今作もまさしく正田崇さんの作品です。中二要素が全開の目が離せない熱いバトル。ぶっ飛んでいるキャラ、深い台詞、どれをとってもぶれませんね。
ストーリーの内容自体は、過去の「Dies irae」「神咒神威神楽」と比べても遜色ない、面白い物でとても引き込まれます。
ただ、一部のキャラの扱いが不遇というか、「もう少し掘り下げて欲しかったなぁ。」「もうちょっと出番欲しかったなぁ。」と思ったキャラが何人かいます。
その分、感動も少し減った感はしました。(やはり個人的にはDies iraeが最高ですかね)
素材自体はとても良かったと思います。
面白い作品であるのは確かなんですが、期待が大きかった分、上で話した点が気になりました。
また、dies iraeからそうでしたが、「戦闘中によく喋る、考える」というのは、正田さんの作品の特徴の一つだと思うのですが、人によっては欠点と見るかもしれませんが、僕の場合はそれによって、よりキャラのその時の想いなんかが伝わってくるので長所だと思ってます。
ある敵キャラの一人は最高だと思うんです。自分の目的の為ならどんな外道な事も躊躇わないような鬼畜野郎がいるんですが、そいつのキャラだけはピカイチでした。(多分ある程度プレイ「あ、こいつだ。」って分かるはず)
全体的にちょっとキャラが薄いというか「Dies irae」であったこれでもかってくらいの強烈なキャラのインパクトが無かったような気がします。
特に味方陣営がその傾向が顕著でしたね。なんかキャラが特に記憶に残らないというか。。。
音楽は燃える場面は燃えるし、下げるところは下げるし、中々よかったと思います。
Gユウスケさんの特徴的な「Dies irae」「神咒神威神楽」から変わらず、僕はかなり好きです。上手いとか下手という感じじゃなくて、なんかいいです。↓
バトルシーンの演出のクオリティはレベルアップしたような気はするんですが、比較しまくりで申し訳ないんですが、「Dies irae」よりどうも詠唱のシーンが盛り上がらない。
やはり原因はキャラ自体のインパクトだとか、キャラへの感情移入度が大きな原因と思うんですが。。。
上で既に書いてますが、素材自体はとても良いのと、期待が大きかったために、欠点が気になる作品。
わからないですが、「Dies irae」も最初はかなり残念な作品だったのが、改良を重ねて、神ゲーとすら言えるほど素晴らしい作品になったので、もしかしたら今作も、、、、、という期待も無くはありません。
ただ、それでも面白い作品であることは変わりません。
以下の要素を求める人には特におすすめしたい作品。
・中二展開
・燃え
・ハマる
OP↑
ちなみに、ボリュームは40時間くらいかかったので中々、またエロに関しては前2作と比べ、さらに薄いですので、そこに期待するのは禁物です。
以下の記事はこのゲームから考えたことです。(ネタバレは無し)読みたい方は是非読んで下さい。
今作はルートごとでとても深いメッセージ性があり、いろいろ考えさせられたんですが、一番考えさせられたのは「人の本性は善であるから、人の前に進む意志を信じるべきだという考え方」と、「人の本性は悪であるから、人の前に進む意志を信じず、無理にでも前を向かせようという」という考え方、どちらがより良い人間を、社会を生むのかということです。
身近な例では、無理にでも勉強とか運動をさせ、より良く生きるための力をつけさせる学校と、各々の意志を尊重し、強制はさせず、いろいろな道を示し、また悪魔でもより良く生きれるよう促す学校、どちらが良いか?、と言った感じです。
この話は人の考え方によって分かれると思います。
勉強をやろうとしない子供に対し、子供を想い、なんとかやってもらいたいと考えたのは同じでも「やらないなら殴ってでもやらせた方がいい。」と考える人もいれば、「やる気になってくれるよう促しはするけど強制はしない。」と考える人もいると思います。
私そしては、断然後者の考え方が好きですし、良いと思いますが、前者のような考えが絶対間違っているとは言い切れません。(私は本当に嫌いな考え方ですが)
誰に何を強制されなくても自分から前を向き、行動出来る人もいれば、人によっては強制されないと、どうしても怠けてしまう、行動出来ないという人もいるかもしれません。
そういう人に対してはある程度のよろ良く生きるために「強制力」は必要なものなのかもしれません。
というより、誰しも少しの強制力も受けないでいる人いないのかもしれないとも思います。
しかし、行き過ぎた「強制力」は人の生きる意志さえ奪う危険があり、どちらの考えが正しいという問題ではんく、バランスが何より大切なのかもしれません。