key制作のゲーム「Rewrite」の紹介、感想記事を書きたいと思います。 ※全年齢版のみ、プレイ時間目安:55~65時間
・感動・・・9
・ハマり度・・・9
・キャラ・・・10
・音楽・・・10
・CG、演出・・・9
・総合・・・9
※一応点数はつけましたが、ルートによってばらつきがあるので、全体的には。って感じです。
けっこう賛否両論の「Rewrite」ですが、確かに不満点も割とありますが、稀に見る壮大なスケールは凄く良かったです。「田中ロミオさんすげえ。。。」ってなりました。
序盤の日常シーンはギャグが面白くて笑わせてくれますし、シリアスなシーンは超能力とか魔物とかファンタジー的な要素もあって、中々引き込まれました。
伏線も多く張られ、 地球、宇宙規模の壮大なスケールの物語で、そのスケールのでかさはkey作品中最大、というか僕がプレイしてきた作品中でも最大かもしれません。
口コミでも言われてましたが、複数のライターなので ルートによってかなり印象が違いますね。
面白さで言うと
ちはや<ルチア<静流<<小鳥<<朱音、Moon、Terra
っていう感じです。ストーリー展開も全然違うし、主人公の言動もけっこう違ってます。
特にちはやルートはなんか読んでて違和感が多いし、またルチアルートは主人公の性格が「人格変わった?」って思うくらい違うのでけっこう気になりましたね。(両方、話自体は良かったと思うんですが、どうも場面場面の重みというものがあまり感じられなかったです。)
ちはや、ルチア、静流ルートも全くつまらないという訳ではないんですが、壮大な世界観、設定だけに、小鳥、朱音以外はシナリオが設定に負けてる感は拭えませんでした。(朱音、Moon、Terraルートに関しては神ゲーと言えるほど素晴らしかったです)
面白さの違いは一つではないでしょうが、やはりシナリオゲーならある程度の 「容赦の無さ」ってのは重要だなってはかなり思いました。(朱音、Moon、Terraルートではそうした展開も多く、主人公の性格もまたそうです)
各ヒロインルート終了後の Moon編は文章がかなり難解になってきます。一文一文「うーん、これはどういう意味なんだ・・・」と吟味させられました。
多分書いてるのは田中ロミオさんだと思うんですが、「最果てのイマ」を彷彿とさせる難解さでした。(個人的に最難解の作品)
ただ、難解ではありますが、その分というか、シナリオも面白くて、考察のしがいもあるので、小鳥、朱音ルート、Moon、Terra編は再プレイなどすればまた理解も深まり、楽しめるかなと思いました。
プレイ後、疑問がけっこうあり、考察サイトを探したらとてもわかりやすく考察している良いサイトありました。プレイ後に読んでみると「なるほど。」ってなりますのでよろしければプレイ後にどうぞ↓
http://rewrite-key.net/
自分なりに頭を使ってプレイはしていたのですが、1週目だと仕方ないのかもしれませんが、やはり最後までやっても疑問は結構の残ってしまいました。
これは全ルート共通なんですが、 先に書いたように壮大な世界観で、また メッセージ性も地球とか宇宙とか人類全体についての非常にスケールのでかいものになっていて、考えさせられる内容になってます。
普段はそんな事考えないような人も多分リライトやれば 「地球」「宇宙」「人類」とか、壮大なことを少しも考えずにはいられないのではないかと思います。
主要キャラ紹介
・天王寺 瑚太朗(CV:森田成一)
主人公。お調子者で人を食ったような性格している。
青春を謳歌しようと自分なりに努力しているが友達は多いが親友と呼べる存在がおらず、そういった心境から青春らしい気の合う仲間たちとオカルト研究会を結成しようとする。
・神戸 小鳥(CV:斎藤千和)
瑚太朗の昔馴染みでクラスメート。元気いっぱいで小動物っぽいところもあり、瑚太朗との掛け合いはバッチリ。
学校は休みがちで友達はほぼいない。郊外の森でよく昼寝をしている。
・鳳 ちはや(CV:篠宮沙弥)
風祭学院へ転校してきた、若干ズレた少女。ある理由から以前に通っていた学校の制服を着たまま過ごしている。
ドジっ娘かつ力持ちでもある。甘いものから塩辛いものまで、お菓子と聞けば何でも来いの大食らい。
・千里 朱音(CV:喜多村英梨)
主人公の先輩にあたり、オカルト研究会の部長。であるが、超常現象否定派。
「学園の魔女」と呼ばれていて、学園内では有名である。独自の情報網を持ち教師だけでなく市議の弱みも握っているためかなりの権力を持っている。
部室から殆ど出たがらずFPSをやりこむなど、引きこもりな面がある。
・中津 静流(CV:すずきけいこ)
風紀委員会に所属しており、瑚太朗にかまってほしいために取り締まることがある。
さんまの缶詰が好物。右目にオッドアイを隠すための眼帯をしている。これは親しい人の前でしか外さない。
・此花 ルチア(CV:朝樹りさ)
太朗達のクラスの委員長。極度の潔癖症で常に手袋を付けている。
騒がしい瑚太朗や風紀を守らない生徒に鉄拳制裁を加える。常軌を逸した辛党であり、学食には彼女にしか食べることができない激辛メニューがある。
キャラはみんないいキャラしてます。 女性キャラは可愛いし、男キャラは面白い。
女性キャラでは特に朱音が一番好きです。シナリオも一番良かったし、基本クールで冷徹な女王様って感じなんですが、ごく稀に出るデレが威力高いです。
男キャラでは吉野がいいキャラしてます。
性格は似てませんが、クラナドで言うところの春原、リトバスで言うところの真人的なポジションで、ほんと面白くて、プレイ中、何度か声を出して笑ってしまう程です。keyは泣きゲーで有名で、シナリオはもちろんなんですが、 ギャグの方も非常に高いクオリティで提供してくれますね。
この作品では主人公を除き、ルートによって活躍するキャラが全く違っていて、 立ち絵すらない脇役でも光る事があるのもまた良かったです。
音楽はkeyなので間違いはないと思ってましたが、やっぱいいですね。OP、EDも良いですし、全体的に見ればkey作品でも最高峰のBGMかもしれません。(単体ではやはり夏影が一番ですが)
特にこれは流石keyって感じですが、感動シーンのBGMは今作も強烈。
この曲は非常に泣きを誘う↑
シーンに合わせて、涙腺を刺激してきます。
4年前の作品ですが、keyのあの癖のある絵柄も段々一般向けに見やすくなってる気がしますね。
背景も綺麗です。
今作ではkeyにしては珍しくバトルシーンがけっこう多い今作でしたが、正直バトルシーンはそんな燃えなかったです。
特にちはやルートはバトルシーンが多い割には・・・って感じで展開的にも特に意外性もなく「最終的には勇気とか根性とか絆みたいな感じでなんとかするんでしょ。」っていう安心感があって、バトルシーンになっても緊張感もあんまなく、バトルシーンなのにあんま盛り上がる演出もなかったのが残念でしたね。
ルチアルートの一部は割と 「おおっバトルしてるわ。」ってなりましたが、やはりエロゲのバトルシーンは今まさにバトルしてる!っていう 「燃える演出」 と 「意外性」 ってのはかなり大事だなって思いました。
一言で言うなら 「本当に壮大な物語だった。」って感じです。
考察しがいもあり、ちはや、ルチア、静流ルートには不満ありですが、小鳥、朱音ルートMoon、Terraは文句なしに面白かったです。
以下の要素を求める人には特におすすめしたい作品です。
・雰囲気、世界観がいい
・難解、考察しがいあり
・音楽が良い
・キャラが魅力的
OP↑
ブランド公式
また、FDの「Rewrite Harvest festa!」は本作をを楽しめたならプレイしても損はないと思います。
ヒロイン5人のルートはそれぞれ、本編のアフターだったりIFだったりですが、基本シリアスよりも日常を楽しむ感じになっていて、プレイ時間も各ルート1~2時間程と短いです。
ただ、ミニゲームの「リライトクエスト」は攻略するならけっこう時間かかります。
スキルとかアイテム合成なんかもあり、けっこう本格的なRPGになっていてRPG好きの方は楽しめると思います。
ダンジョン移動はリトバスEXと同じような感じです↑
以下の記事は僕がこのゲームをやって考えたことです。(ネタバレは極力無し)興味がある方は是非読んでみて下さい。
僕もそうでしたが、この作品をプレイし始め、プレイ途中だと、 「地球環境を大切にしなくちゃいけない。」 って言いたいのかな。って思う人は多いと思います。
実際、僕もそう思いましたし、それ自体素晴らしい事ではあり、この作品をきっかけに、エコにより気を配るようになる人もいるかもしれません。
ただ、僕が最終的に一番強く受け取ったメッセージは今までのプレイしてきた田中ロミオさんの作品にも通じる事で、
「どんなに悲惨で生き辛い世の中でも、絶望せずに生きていく事」
です。ただ、この作品の場合は個人個人がそうすることで、
「人類全体がそのように進み、発展していくべきだ。」
というメッセージを受け取った気がします。
現在は第二次世界大戦は終わりましたが、未だに人類同士の争い。殺し合いというのは続いています。
人類の生みの親である地球はそんな事望んでなくて、例え結果人類が地球を滅ぼすとしても、その時まで成長して欲しいと考えているんじゃないか、みたいな事を受け取った気がします。
ただ、発展すれば地球の破滅は免れないとしても、やはりなるべくエコにも気を配っていきたいものです。