ナルキッソス


ステージなな制作のゲーム「ナルキッソス」の感想、紹介記事を書きたいと思います。  ※全年齢版のみ、プレイ時間目安:20~25時間(1,2,3合わせて)

coverby8

  ・感動・・・10
・ハマり度・・・8
・キャラ・・・7
・音楽・・・9
・CG、演出・・・9
・総合・・・9

世界で100万回ダウンロードされたということで有名なゲーム「ナルキッソス」プレイしてみましたが、他のビジュアルノベルとは異なる、独特な作品でした。

あらすじ
病院に入院してからの間に、あらゆる出来事に無関心となったセツミと、病院のホスピスとなっている「7階」に入ることになった主人公の話。

2005年冬。

7階へやって来た主人公は、談話室で同じ7階に入院しているセツミと出会い、それからセツミとの会話ともつかないやり取りを繰り返す毎日を送る。

そしてある日、主人公は父が病室に置き忘れた車のキーを持ちだし、7階と自宅、どちらでも死にたくないと言うセツミと共に病院を抜け出し、あてもなく西へと車で向かうのだが……

そしてある時、主人公の発案で水仙が咲き誇ることで有名だと言う淡路島へと行くことになる……。

・ストーリーについて(シナリオ:片岡とも)

「ホスピス」という終末期ケアを行う施設で、末期患者とその周りのキャラたちの物語なので、全体的に悲しげな雰囲気の作品になっています。

末期患者の入院生活、心理状態、周囲の人間の対応なんかがリアルに描かれていてます。

それ以前はろくに知りませんでしたが、「ホスピス」とはどういう場所なのかということがこの作品をやることで、とてもリアルに感じられました。

「ナルキッソス」は1、2、3とあるのですが、全部プレイしてみた身としては、1、2だけで充分っていうか感じはしました。

というのも、基本的にいくつかストーリーはあるんですが、末期患者とその周囲の人間がメインに描かれているのは共通していて、3では1、2のシナリオからあまり新しさもなく、テンポが悪いのか、話が無駄に長く感じられたりしてしまいました。

1、2はあまりシナリオにボリュームはないんですが、無駄なシーンもなく内容はも濃く感じられ、純粋に感動できました。(ちなみに上の点数も1、2のみの評価です)

ただ、3はシナリオは4つあるんですが、そのうちのシナリオの一つ「小さなイリス」はそれまでの「ホスピス」に関する物語ではなく、独自の設定になっていて、ライターも1、2のシナリオを担当した片岡ともさんなのもあってか、3の中では唯一楽しめました。

・キャラについて

キャラはとりあえず全体的に暗いです。

まあ、末期患者とその周囲の人間にスポットライトが当たってるんですから、仕方ないといえば仕方ないと思います。

また、長期入院生活を送る、死が身近にある末期患者のキャラクター達の台詞はずしんと非情な現実を突きつけられるようなのもけっこうありました。

一部抜粋↓

「かつて、友達と呼んでいたクラスメイト。いつしか、知り合いへと変わった。そして、他人へと変わった。季節を重ねる毎に、彼等の記憶から私は消えたようだった。」

「もしあなたのとても親しい人が、少しずつ弱っていったとして・・・あなたは傍で、ずっとその姿を見ていたい?それとも、自分の知らぬ間に、いつの間にか亡くなっていて欲しい?」

・音楽について(音楽:Elements Garden、Barbarian On The Groove、歌:eufonius、MARS、KAKO♪、瑞田茉莉、彩羅)

音楽はとてもいいです。

癒し系のピアノ曲が中心で、物語の雰囲気にも合っていました

・CG、演出について(原画:司ゆうき、ごとP、MITAONSYA)

まず、他のビジュアルノベルと大きく異なるのは、他の多くの作品はキャラの立ち絵があることに対し、この「ナルキッソス」は立ち絵がありません

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うぇfwfwふぇふぇ無題

それと、他の作品は背景が全画面なのに対し、「ナルキッソス」は画面の三分の一くらいです。

上のような点から、「ナルキッソス」には他のビジュアルノベルにはない独自の雰囲気があります。

・まとめ

世界で100万回ダウンロードされたというだけあって、強いメッセージ性がある作品です。

以下の要素を求める人には特におすすめしたい作品。

・感動

・メッセージ性が強い


OP↑

ただ、上でも書きましたが、個人的には1、2だけでも十分この作品を楽しめると思うので、3は必ずしも買わなくてもいいと思います。

1、2は公式サイトで無料で配信されているので、まずはこっちをやってみるのがいいかもしれません↓
http://stage-nana.sakura.ne.jp/down.htm

以下の記事は私がこのゲームから考えたことです。(ネタバレは極力無し)興味がある方は是非読んでみて下さい。


このゲームでは「死」そして「末期患者とその周りの人間の関係」についてとても考えさせられました。

さっき本文で使った引用文ですが↓


「もしあなたのとても親しい人が、少しずつ弱っていったとして・・・あなたは傍で、ずっとその姿を見ていたい?それとも、自分の知らぬ間に、いつの間にか亡くなっていて欲しい?」

この後に、この台詞をいった末期患者の少女は、続けて

「私なら、ずっとそばにいてあげたい。。。でも、自分が残して往く側ならその真逆。」

と語っていて、


「残して往く側と残される側は絶対に交わることはない。」

とも語っています。

「残して往く側と残される側」

僕自身このことについて「自分だったらどう思うだろうか?」とそれぞれの立場で考えてみました。

まず残される側、

こっちの方がより想像しやすかったです。

自分の大切な家族や友人がそうなった場合、自分で少しでも何か力になれることがあるならなりたいと思うでしょうし、傍にいれるならいたいと思うと思います。

次に残して往く側、

こっちの方がまだ実感が感じられないのですが、たぶん、このゲームをやる前なら、「自分も寂しいだろうし、相手がずっと一緒にいてくれるって言うならそれで良し。」

と単純に考えたかもしれませんが、ずっと寝たきりで何も出来ない無力さ、ただ弱っていく自分の姿を相手に見せる続ける苦痛、それをどうすることも出来ずに見続ける相手の苦痛、そういった精神面での自分と相手の負担、そして、相手に強いる経済的負担、そういうことを考慮すると、もし僕が後先短いと知った時、

「自分も寂しいだろうし、相手がずっと一緒にいてくれるって言うならそれで良し。」

と単純に考えることはできないと思いました。

「残して往く側と残される側は絶対に交わることはない。」という彼女の言葉が必ず正しいのかどうかはわかりませんが、このゲームをやった今、僕にはその言葉が間違っているようには聞こえないのです。


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コメント

  1. より:

    「眩しかった日のこと、そんな冬の日のこと」

    この一言でこのゲームは言い表せるでしょうね。

    • e5z6tau9 より:

      「眩しかった日のこと、そんな冬の日のこと」
      ありましたね、このフレーズ。なんか短い言葉だけど、プレイ後だと、何かを感じますね。

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